さて、一昨日、江戸川区から公開質問状(請願書)の回答をいただくことができました。
さっそくご紹介しましょう。
では、どういった質問を出したか、ご紹介しましょう。
ちょっと長いです。
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江戸川区長 多田正見殿
教育長 浅野潤一殿
江戸川区教育委員会通知
「すくすくスクールにおける補食の廃止について(平成25年1月23日付)」に関する
公開質問状(請願書)
補食のサービスを受けている家庭に配布された補食廃止通知【参考A:江戸川区教育委員会からの通知「すくすくスクールにおける補食の廃止について(平成25年1月23日付)」】を元に、以下の通り質問申し上げます。
学童の補食は、新年度より廃止とされています。特に、新入学に際し、補食の廃止で大きな不安を抱えて臨む学童家庭の子どもたちと保護者の為、早急な回答を希望いたします。
①補食必要性の判断基準について
教育委員会からの通知では、「学童は補食の必要性はない」と判断されています。
しかし農林水産省、日本小児歯科学会の見解では、昼食~夕食の間が6~7時間以上空く場合は、適切な補食は夜の食事の過量摂取を防ぐという働きがある【参考B:農林水産省ホームページより】、また、小学生は幼児期よりも一般的に運動量が増加するので間食を必要とする【参考C:日本小児歯科学会ホームページより】となっております。
そしてその量は、200kcalにとどめるべきという推奨もなされています。
このような学術的検討に反して、今回、150kcalの補食の提供が、肥満につながる可能性があるとされた根拠の明示をお願いします。
体重60kgの成人男性が、1時間平地を歩いた際に消費されるエネルギーは、160kcalを超えるとされています。子どもたちと一緒に、鬼ごっこやサッカーを一生懸命にやった経験はおありでしょうか。体が成長することはない大人が平地を歩いただけで、上記の数値です。子どもたちが、いかにエネルギーを必要としているか感覚的におわかりいただけるのではでしょうか。(子どもは、基礎代謝量に加え、活動による消費エネルギー、さらにからだが成長するエネルギーを必要とします)。
肥満に注意せねばならないことは当然のことでありますが、それは、補食を含む食生活全体をいかに家庭が管理するかという問題であって、4食を3食に減らすことが解決方法であるという唐突な提案には疑問を禁じ得ません。空腹をかかえ夕食を迎え、睡眠の迫った夜の時間帯にまとまった食事量をとるよりも、放課後、すくすくの仲間たちと盛んに遊んだ後、適切な間食をとるほうが体力の涵養に好ましく、肥満予防にもなり、親を待つ児童の精神的な安定も図れると考えます。
この点、見解はいかがでしょうか。
【 回答欄 】
また、一年生児童においては、3月31日まで保育園、幼稚園において、子どもの成長に必要と認められた補食を提供されていたにも拘わらず、4月1日に学童に入ったとたん、その必要が認められなくなることに無理をお感じにならないでしょうか? 常々言われている「働く母の"小一の壁"」については重々ご存知だと思われますが、この壁を今以上に高くすることは教育的配慮に欠けているように思われますがいかがでしょうか。
【 回答欄 】
②食材の廃棄について
次に、食材の廃棄についてです。
【参考D:補食メニュー表(過去記事にリンク)】は、A小学校で提供された実際の補食のメニュー表です。バラエティーにとんだ内容のものをいただいていますが、ひとつひとつの量は少なく、区から指示された150kcalの範囲を守っています。
これらはA小学校の場合、もっとも短い賞味期限のものでも、1週間を切るものはなく、冷凍食品なども多く利用しているため、メニューの繰り返しのなかで消費しきれるものが多いのです。
子どもたちの予定はおおむね把握した上で用意がなされており、風邪などによる欠席や家の都合で突然不要になることはあるとしても、賞味期限を鑑みれば、実際の食材の廃棄は、かなり少ないということです。
食材廃棄がよほど問題になっている学童があるならば、賞味期限の長いせんべい類や冷凍食品中心に切り替え、メニューの繰り返しのなかで使い切るなどの工夫の余地があるはずであり、いきなり中止にする理由としては首をかしげます。この点、いかがでしょうか?
【 回答欄 】
③アレルギーへの対応について
A小学校では、利用する数十名の児童の中に、アレルギー対応が必要な子は現在おりません。過去には、いくつかの食品がアレルギーである子もおられましたが、その食品を代替のものに変える(そばアレルギーのある子は、「そばぼうろ」を「たまごぼうろ」に交換する)などで、容易に対応可能だったということです。なおA小学校において、このように非常に対応が難しい子どもに関して対応を迫られた記憶はあまりないとのことです。
教育委員会の補食廃止通知(参考A)では、アレルギー対応が必要な子どもが増え、補食の提供が難しくなっているという記載ですが、どういった実態把握をなさったうえで、事業廃止の理由になると判断されたか提示をすべきだったのではないでしょうか。
なお、A校の現在のすくすくの担当者にお尋ねしましたが、問題点として上げられている②、③をクリアするマネージメント活動が、非常に業務負担になっているという感想はないとお言葉をいただいています。
この点、いかがでしょうか?
【 回答欄 】
最後に、今回の補食廃止通知(参考A)のなかでは、補食廃止の理由としては触れられていない内容に言及致します。
江戸川区ホームベージを閲覧すると、財政危機と施策の見直しの一項目として、今回のこの補食廃止により、1000万円を超える金額が予算削減の効果として見込まれると明示されています。従って、今回の補食事業の廃止のメリットのひとつが、予算削減効果にあることは明白であります。
しかし、この事業で行政に負担をいただいているのは保護を必要とする家庭のみであり、大半をしめるそれ以外の家庭では、必要経費を全額負担しています(A小学校における補食事業の会計監査結果:参考E)。従って、予算削減をメリットに全家庭への補食事業の廃止することは、あまりに乱暴ではないでしょうか。
今回の補食廃止に伴い、すでに自己防衛策として、家庭からの補食の持参も申し入れましたが、担当者より却下されております(すくすくからの回答:参考F)。従いまして現状では、補食を必要とする子に適切な補食を取らせる手段はございません。
在宅の保護者がいる児童が、帰宅して適切な間食を取ることができるのに対し、納税者でもある勤務者の児童に対しては適切な食環境が剥奪されるということは、江戸川区の「母子健康手帳」にも掲載されている"すべての児童は、心身とともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される"と書かれた児童憲章の理念に反するのではないでしょうか。見解をお聞かせください。
【 回答欄 】
以上
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個別に回答いただけなかった理由については、聞いておりません。
ご意見がある方は、ぜひお寄せください。
あらかじめ決められた文章を書いているにすぎず、個々の質問に回答しようという、区民への誠意のかけらも感じられず、非常に不満。この件に関しては、廃止すればすべて解決するような物言いで、納得の行く説明もなく、区民と財政難を解決しようという姿勢もなく、江戸川区行政のあり方そのものに疑問を感じた。不満がでれば不満を抑える提案をし、さらにそれに対する不満がでればまた不満を抑える提案を重ねる事を繰り返したにすぎず、子育て応援する(と、いっている)江戸川区のポリシーが全くみえない。
返信削除前から区へは、肥満事例の比率(もちろん分母は学童登録者のみ)、補食を必要としていない学童児童の比率の提示を求めていますが一向に返信はやはりきません。それにしてもひどい回答だと思います。というかまったく回答になっていませんね。
返信削除悲しくなります。悲しくなっている場合ではありませんが、これは働く親はお金を払って遠い民間学童へどうぞ・・もっと言えば働く親は住むなといわれている判断しかできませんよね。
そして今回のことから、子育て支援などまったく考えていない、子供の気持ちは一切考えていない江戸川区というイメージが定着されました。
受託の廃止理由がすり替わってますね(-_-;)
返信削除確か肥満や食材廃棄やアレルギーが理由だったはずですが、子供たちを分け隔てなくしたいからやむなく廃止するんですね。
それならば、補食時間を16時頃にして、すくすく一般登録児童からも希望をとって行えばいいだけですね。
どんな理由をつけたって、江戸川区が「補食は保護者の自主運営」と言うなら、運営者である保護者に何の相談、問題提起もせず、いきなり廃止を宣言した(しかも、肥満だのアレルギーだのという手紙を配って)のは大問題!
江戸川区が廃止を望むならこれから保護者との話し合いの期間を設け、補食自体を廃止するかどうかの結論がでるまではこれまでどおりに継続、最低でも持ち込み許可にするべきです!!全ての児童の健全育成のために!
なかなか厳しい情勢のようには思えるのですが、また少し書きました。
返信削除http://d.hatena.ne.jp/lessor/20130306
質問には答えてませんね。
返信削除廃止の説明理由が変わってしまったのは、元の廃止理由で進むなら今回の質問に答えねばならず
それに答えると「廃止」の結論に不都合が発生するからと解釈してよいのだと思います。
そうでなければ、元の質問に答えてくださればいいわけですから。
今回の回答にある廃止理由は、子供の健全育成よりも優先すべき内容とは思いません。
江戸川区は何を考えているのでしょう?
区長をはじめ、関係者全員ならべて、働くママをはじめとした
子供の将来を憂うみんなで討論したい気持ちです。
この区長に二度と投票すまい、と固く決意するのに十分な回答でしたね。
中の人さん、まずはここまで本当にお疲れ様でした。
返信削除頭が下がります。
>17時以降に残ったわずかな児童を更に分けて捕食を与えることは忍びない状態です
本当に困っている少数派の子供ではなく、その他大勢を尊重するのですね。
公平性を保つために、私たちの子供は少数派として耐えなければいけないのですね。
子供が長時間何も口にしないまま活動することに、影響はでないのか。
何故長期に渡りおやつがあったのか。
そういう子供への影響を心配する思考回路は全く持ち合わせていないようですね。
「公平性」という言葉で全てがなくなる。
問題は、子供に影響が無いかどうかなのに。
子供への考慮の言葉は一言もないです。
江戸川区保育科の方々には本当にお世話になりましたが、
小学校にあがって教育長さんになると、こんな通り一遍な感じになるのですね。
教育について考えることが本職だからかな。こんなものなのでしょうね。
学童に行くまで知りませんでしたが、学童登録されている家庭の中でも
母親がフルタイム勤務で17時以降もいる子は、本当に少数派です。
フルタイムのお母さんが自分の想像をはるかに超えて少数派で、
びっくりしたことがあります。
日本の女性の社会進出はまだまだなのだなーと。
(フルタイムの時短勤務の方もいるのかもしれませんが…)
日本はアジアでも女性の社会進出が遅れている国ですが、
その中でも、特に江戸川区はフルタイム勤務ママは少数派で、
”共働きに冷たい区”となるのは必然なのかも…と今回のことで思いました。
(あくまで感じただけで、本当の統計はどうなのかはわかりません。)
共働き世帯にやさしい区もあるようです。
よくよく検討すべきですね。
私も1/23の教育委員会からの文書に対して、
返信削除・「~児童の過剰摂取カロリーや食材の廃棄などの課題について議論を重ねてきました。」とあるが、どのようなメンバーで、どの程度の期間に何回ぐらい議論を重ねてきたのか。
・各学童クラブごとの食材の廃棄の実態。
・補食摂取による児童の過剰摂取カロリーに関する資料
など、限られた文字数で、具体的な情報を開示するように「区長への手紙」を出しましたが、回答は、すくすくスクール係 野口千佳子 名で、今回の回答同様、煮ても焼いても食えない回答でした。
次は、情報開示請求手続きで、「『すくすくスクールにおける補食の廃止』に至る会議議事録、食材廃棄の実態調査資料、補食摂取による児童の過剰摂取カロリーに関する資料」でも請求しようかと思いますが、この年度末の公私ともに忙しい時に、窓口まで出かけて情報開示請求するのかと思うとちょっと腰が重いです。
どうせ、具体的な資料なんてないのでしょうから・・・。
上記の回答では全く質問に答えていない、再度、こちらの質問に誠意を持って答えてほしいと区長への手紙を出していたのですが、3/8付で、公開質問状の回答とほぼ同じ回答が、またまた『すくすくスクール係 野口千佳子』名で届きました。
削除ほんとうに誠意のなさに萎えます。
さらに、教育長に宛てた、補食廃止の開始時期の延期要請、それがかなわないなら、保護者の自主運営の試行期間として、いくつかの方法を試してみることを認めてほしいとの要望書を学童クラブに提出しました。
自主運営も一人では認められないと言われ、なんとか仲間を探さなくちゃ行けなくて、保護者会のなくなって久しい学童クラブでは厳しいです。
でも、ここで引けない!
いやはや…
返信削除何とも ひどい文章ですね…
皆さんの言うとおり 何一つまともな回答をしていませんね。
そもそも 学童クラブとスクスクスクールを一本化にするから起きたことですよ。
荒川区も4月から 学童クラブと放課後スクールが一本化で新設され 学童クラブおやつ廃止となるのです。荒川区にいくらおやつの必要性を訴えても ダメですね。でも ここで 受け入れてしまったら全ての学童クラブからおやつ廃止となるので 負けるわけにはいかないのです。
頑張りましょう!
区長への手紙をだして、やっと返答が届いたと思ったら、全く一緒(むしろ短くなった)お手紙を頂きました。かってに自主運営ってことにして、勝手に委託を受けるのをやめて、酷いの一言です。行政サービスの公平性の名目で、切り捨てられる少数派。学童とすくすくが一体になってうれしいのは行政だけって、おかしくないですかね。
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